「宅食って、ちょっと贅沢かな……」
申し込み画面までいったのに、申込みボタンを押す手前でそっと閉じてしまった。そんな経験、ありませんか?私もずっとそうでした。
でもある日、ふと立ち止まって考えてみたんです。「自炊って、本当に安いんだっけ?」と。
今日は、宅食に感じていた後ろめたさと、そこから見えてきた「時間を買う」という考え方について、わが家の正直なところをお話しさせてください。
我が家の1週間のリアルな食費を公開します。宅食サービスと比べた結果は?!
「宅食って贅沢かな」と思っていた
正直にお伝えすると、わたしも長いあいだ「宅食=贅沢なもの」だと思い込んでいました。
スーパーに行けば食材は買えるし、ちょっと料理すればごはんは出来上がる。わざわざ調理済みのものにお金を払うなんて、なんだかサボってるみたいで申し訳ない。そんな気持ちがどこかにあったんですよね。
物価高の今、食費を増やすのは怖い
ここ最近、スーパーのレジで支払い金額を告げられる度、驚きの気持ちとともに、小さくため息が出ます。卵も、お米も、油も・・・気づけばじわじわ値上がりしていますよね。「これ以上、食費を増やすなんてとても無理」と感じてしまうのも、当然のことだと思います。
スーパーでお買い物するだけでこれだもの。宅食にお金を回すことには、ずっとブレーキをかけていました。
でも自炊にも「見えないコスト」がある
ところが、あるとき気づいてしまったんですよね。自炊が安く見えるのは、「食材費」だけを見ているからかもしれない、と。
実際のところ、買い物に行く時間も、献立を考える頭の疲れも、作って片づける体力も、ぜんぶわたしが負担しています。そこには値札がついていないだけで、たしかに「コスト」は発生しているんですよね。
これは、フルタイムで働いている方も、小さなお子さんがいる方も、きっと同じだと思います。立場は違っても、「自分の時間と体力を、当たり前のように差し出している」という点では、みんな一緒なんですよね。だからこそ、一度ちゃんと向き合ってみる価値があるな、と思ったんです。
自炊の「本当のコスト」を計算してみた
そこで一度、わが家の自炊コストを「お金」だけでなく「時間」も含めて、ざっくり計算してみることにしました。あくまでわが家の目安ですが、書き出してみると、思っていた景色とは少し違って見えてきたんです。
我が家のリアルな1週間の食費を公開!?
自炊でのコストを実際に計算してみます。まずは、食材費を洗い出します。
我が家は、週に1回スーパーで食材を買い出しに行きます。こちらは買い出しに行ったときのレシートです。

この週1回の買い出しのほか、週の半ばに足りない食材を1,000円くらい追加で買い足します。レシートの金額+1,000円=11,520円。これが1週間の大体の食材費です。(お米や調味料などの費用は、計算外にしています。)
我が家は大人2人と中学生の子どもの3人家族。子どもも大人と同じくらい食べるので、3人を同じ量として割っています。
そのうえで、数えたのは「家で食べた食事」だけです。子どもの平日のお昼は給食なので、この食費には含めていません。また、大人2人はそれぞれ平日に3日くらい、お昼を外食やコンビニで済ませることが多いので、そのぶんも外しています。
結果として、1週間に家で食べる食事は52食(朝食21・昼食10・夕食21)、朝食:昼食:夕食=2.5:1:6.5くらいの割合として計算しました。
わが家の1食あたりの食費(食材費のみ)
| 食事 | 1人あたり |
|---|---|
| 朝食 | 約137円 |
| 昼食 | 約115円 |
| 夕食 | 約357円 |
| 全体平均 | 約222円 |
※1週間の食費 約11,518円を、家で食べる52食で計算したわが家の目安です。食材費のみで、買い物や調理にかかる時間・手間は含みません。
結果として食材費は、1食あたりだいたい222円くらいになりました。
食材費だけじゃない・時間と体力も含めると
食材費は、1食あたりだいたい222円くらい。たしかにこの数字だけを見れば、宅食よりとても安く感じます。
でも、ここに調理の時間が乗ってきます。わが家の場合、夕食を作るのに30〜45分ほど。週7日だけで計算しても、月に210分(3時間半)以上をキッチンで過ごしている計算になりました。(朝食と昼食のときもキッチンには立ちますが、今回は省いておきます)
その150分は、レシートには1円も書かれません。でも、わたしの体力と気力は、しっかり差し引かれているんですよね。
しかも、この時間って「ただ立っていればいい」時間ではないんです。時間もないしなるべく効率よくつくらなきゃ、冷蔵庫に何が残っていたっけ、子どもが食べてくれるかな・・・そうやって頭をフル回転させながらの210分。手を動かしながら、ずっと考えごとをしている。
終わったあとにどっと疲れが出るのは、きっとそのせいなんだなと、最近になってようやく腑に落ちました。。。
スーパーへの往復時間・労力
買い物そのものの時間も、案外ばかになりませんよね。わが家はだいたい週1回の大きな買い出しが1回あたり往復80分ほどです。足りない食材を買い足しに行くときは、往復30分ほど。1週間で合計120分(2時間)です。雨の日も、疲れている日も、重い荷物を抱えて帰ってくる体力まで含めて考えると、これも立派なコストだなと思うようになりました。
日本の最低時給(地域別最低賃金)の全国加重平均は1,121円(2026年6月現在)。2時間だと2,242円ですね。
先ほど割り出した1週間の調理時間と、買い物の時間を合わせ、食事を準備する労働にかかる時給を計算してみます。
(1週間の調理時間210分(3時間半)+買い物時間120分(2時間))×平均時給1,121円=6,165.5円
これが夕食の1週間分の労働に対する賃金ですね。1回分の賃金を知りたいので、7で割ってみます。
6,165.5円÷7=880.7857…..円
自炊したときの食材費と調理・買い物にかかる労働時間を計算した結果
最後に、自炊したときの食材費と調理・買い物にかかる労働時間を合わせてみます。
食材費は1食あたり約222円、食事を準備する労働にかかる時間を賃金換算した結果は、1回あたり約880円でした。
食材費1食あたり222円+労働時間1食あたり880円=1,102円
自分で計算したんだけど、この結果を見て、ちょっと引いちゃった。結構、働いてますね。
食材費という「目に見えるお金」の裏側に、時間と体力という「目に見えないお金」が隠れている。そう気づいたのが、わたしの転機でした。
宅食の「本当のコスト」を計算してみた
では、宅食のほうはどうなのか。わが家が使っているツクリオを例に、こちらも「本当のコスト」を考えてみます。
ツクリオ1食あたりの実質コスト(送料込み)
ツクリオは、送料・税込で1食798円〜。数字だけを並べると、自炊の食材費(1食200〜500円)より高く見えます。ここで「やっぱり贅沢じゃない」と思いたくなる気持ち、よく分かります。
でも、この798円には、買い物に行く時間も、献立を考える手間も、調理の時間も、そのあとの洗い物も、ぜんぶ含まれていません。むしろ、それらが全部「ゼロ」になる値段だと考えると、見え方が少し変わってきませんか?
さっき書き出した「見えないコスト」を、まとめて引き受けてくれている値段、とも言えるんです。
食材ロスゼロ・買い物時間ゼロの価値
宅食は、食べる分だけが届くので、食材ロスがほぼゼロになります。冷蔵庫でしんなりする野菜も、賞味期限とにらめっこする時間もありません。
自炊コストに乗っていた「週210分以上の調理」「月120分の買い物」「使いきれずに捨てる分」。これらを差し引いて考えると、798円という数字は、わたしが思っていたほど贅沢ではないのかもしれない。
少なくとも、単純に「自炊のほうが安い」と言いきるのは難しいな、と感じるようになりました。
「時間を買う」という考え方
ここでようやく、わたしのなかで「贅沢」という言葉が、別の言葉に置き換わっていきました。それが「時間を買う」という考え方です。
浮いた時間で何ができるか
宅食にした日は、夕方のあのバタバタが、すっと消えます。浮いた30分で、子どもの「今日ね」という話をちゃんと聞けたり、座ってお茶を飲めたり。たった30分でも、自分のために使える時間があると、思った以上に心が軽くなるんです。
わが家の場合、その30分でゆっくり子どもとお茶を飲めた日もあれば、読みかけの本を数ページ進められた日もありました。たいしたことではないように見えて、こういう小さな「自分と家族の時間」が積み重なると、不思議と次の日の機嫌まで変わってくるんですよね。
体力・精神的余裕が家族に与える影響
そして気づいたのは、わたしに余裕があると、家のなかの空気までやわらかくなる、ということでした。くたくたでイライラしながら作ったごはんより、少し肩の力を抜いて「いただきます」と言えるごはんのほうが、家族みんなにとっていいんじゃないかな、と。
余裕って、口に出さなくても、ちゃんと家族に伝わるものなんですよね。
副業・自分の時間への投資として考える
わたしは空いている時間に、ささやかですが副業をしています。その作業時間を、宅食で浮いた時間でまかなえた日もありました。
そのときふと思ったんです。宅食に頼ること、これはお金を”使った”というより、自分の時間や、これからにつながる何かに”投資した”のかもしれない、って。
お金が出ていくことに変わりはありません。でも、出ていった先に「時間」と「余裕」と「次の一歩」が残るなら、それは消費というより投資。そう思えたとき、胸の奥にあった罪悪感が、ふっと軽くなったんです。
物価高の今だからこそ、頼っていい
「物価高なんだから、宅食なんて贅沢」。
以前のわたしなら、迷わずそう言っていたと思います。でも今は、少し違う見方をするようになりました。
食費が上がっている今、自炊も安くない
だって、食材そのものが値上がりしている今、自炊だって昔ほど「安い」とは言いきれないんですよね。一生懸命スーパーをはしごして数十円を節約しても、そのぶん時間と体力をすり減らしていたら、トータルで本当にお得なのかどうか。。。
自分の労働力だってタダじゃない。物価高の時代だからこそ、「お金」だけでなく「時間」も天秤に乗せて考えたいな、と思うようになりました。
「節約のために無理する」より賢い選択
節約のために無理をして、疲れて、心がすり減って・・・それで体調を崩してしまったら、本末転倒です。
私は家事と育児に頑張りすぎて身体を壊し、動けなくなってしまうときがありました。そこをカバーするには、家族も大変だし、家事などを外注して費用もかかりますよね。元から計画的に頼っておけばよかったなって。
頑張りすぎず、頼れるところはそっと頼る。それは決して甘えではなくて、限られた時間と体力を上手にやりくりする、賢い選択なんじゃないかなと思うんです。
全部を自分で背負わなくても、大丈夫。そう思えるだけで、毎日の重さって、ずいぶん変わってくるものですよ。
わたし自身、「ちゃんとやらなきゃ」「手をかけなきゃ」と、知らないうちに自分を追い込んでいたところがありました。でも、頼れるものに頼ったからといって、家族への愛情が減るわけではありません。むしろ、わたしが笑っていられる日が増えたことのほうが、家族にとってはずっと大きかったような気がしています。
まとめ:贅沢じゃない・これは投資
「宅食って贅沢かな」と後ろめたく思っていたわたしは、今こう考えています。これは贅沢ではなくて、時間と、体力と、心の余裕への投資なんだ、と。
もちろん、毎日のすべてを宅食にする必要はありません。「今日はもう、どうしても無理」という日に、そっと頼れる選択肢がひとつあるだけで、暮らしはずいぶんラクになります。
もし今、あなたが「使ってみたいけど、なんだか後ろめたい」と感じているなら・・・その気持ち、痛いほど分かります!
でも、自分や家族のために時間を使うことに、罪悪感を持たなくていいんです。あなたが少しでも心が軽くなれる選択を、わたしは心から応援しています!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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